会社設立の相談:新会社法の会計参与の制度について監査役・会計監査人との違い等を説明

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新会社法の会計参与とは何ですか?

相談

商法が改正され、新しい会社法では、会計参与という制度ができたと聞きました。会計参与とは何でしょうか?

回答

会計参与について

会計参与とは、取締役(委員会設置会社では執行役)と共同して、計算書類等の作成を主な職務とする機関です(会社法374条1項)。
主として、会計監査人の設置が義務付けられていない中小企業において、信頼性の高い決算書を作成することを目的とした制度です。金融機関に対する信頼を高め融資に有利になること等が期待されています。

会計参与は、会社の規模や機関設計のいかんにかかわらず、いかなる株式会社も定款で任意に設置できます(会社法326条2項)。ただし、取締役会設置会社であり大会社以外の非公開会社かつ監査役を設置しない場合は、会計参与が義務づけられています(会社法327条2項)。

監査役・会計監査人との違い

会計参与と監査役・会計監査人との最も大きな違いはその職務にあります。監査役も会計監査人も計算書類等の監査、すなわち、取締役等が作成した計算書類が適正なものかどうかを事後的に監査するものであるのに対して、会計参与は取締役等と共同して計算書類を作成していく機関なのです。

会計参与の業務

その専門性から会計参与になれるのは、公認会計士(もしくは監査法人)、又は税理士(もしくは税理士法人)に限られています(会社法333条1項)。

会計参与は株主総会によって選任(普通決議)されます(会社法329条1項、341条。設立の際は発起人または創立総会によることになりますー会社法38条2項1号、88条)。 任期は、2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時総会の終結の時までとなっています(定款で任期を短縮することができ、また、非公開会社では10年まで伸長できますー会社法334条1項)。また、株主総会決議でいつでも解任することができます(会社法339条1項)。

主要な職務としては、次の通りです。
(1)取締役等と共同して計算書類等を作成
(2)会計参与報告の作成(会社法374条1項後段)
(3)計算書類及び会計参与報告等の5年間の保存(会社法378条1項)
(4)計算書類の開示(会社法378条2項)
(5)株主総会における説明義務(会社法314条)等

会計参与は、その職務を怠って会社に損害を生じさせた時は、会社に対して損害賠償責任を負い(会社法423条1項)、また、計算書類等や会計参与報告に記載すべき重要な事項につき虚偽の記載・記録をしたことにより第3者に損害を生じさせたときは、その職務執行につき注意を怠らなかったことを証明しない限り(挙証責任の転換)、第3者に対して損害賠償責任を負います(429条2項2号)。

会計参与制度は、今回の会社法で始めて採用されたものであり、中小企業の信用性を高めるものとして期待されている一方で、その責任の重さから、報酬等との兼ね合いでなかなかなり手が見つかるのが難しい面もあります。

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池田弁護士

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メルボルン事件や姫路冤罪事件を初め、多くの国際的な事件を取り扱う法律のスペシャリスト。企業の顧問として、多くの会社の法律面でのコンサルティングも行われています。

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