会社設立の相談:新会社法による最低資本金制度の廃止(1円起業)、融資を受ける際の基準判断
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新会社法において1円で起業が出来るようになったのは何故?

新会社法の施行に伴い、いわゆる最低資本金制度が廃止され、1円起業などをよく耳にするようになりました。
しかし、少なすぎる資金だと、融資を受ける際にマイナスポイントになると聞きました。融資を受ける際に、資本金の額が基準になるのだとは思いますが、それでは、何のために新会社法において1円で企業(株式会社)ができるようになったのでしょうか。
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最低資本金制度(株式会社の最低資本金は1,000万円)とは、会社財産を債権の引当とする会社債権者を保護するために、平成2年改正商法で始めて導入された制度です。
会社財産を確保するための資本金の額が、あまりにも小さくては資本制度を定めた意味がなく、株主が間接有限責任の利益を享受するための代償として導入されました。
最低資本金制度の廃止の経緯
しかし、資本金は設立時の財産の出資を要求するものであり、常に会社に資本金額相当の財産があることを保証するものではありません。
すなわち、事業により損失が生じて現実の会社財産が資本金の額に満たなくなったとしても、会社債権者を保護するために特段の手続が置かれているわけではありません。
したがって、資本金の額が必ずしも会社債権者の保護につながるものではありませんでした。
また、本来、資本金の額は、事業リスクに見合う大きさの金額である必要がありますが、リスクに応じた適正な金額を法定することは困難です。
他方、バブル経済の崩壊とその後の経済情勢の低迷により、最低資本金制度が新規創業の妨げとなっていることが問題となり、また、IT関連企業等は少額の資金でも起業が可能な為、ベンチャー企業の起業を支援する為にも最低資本金制度の撤廃がなされたのです。
債権者保護について
債権者保護については株式会社の純資産額が300万円を下回る場合には、会社は株主に対して剰余金の配当など財産分配をすることはできない(会社法458条)とすることにより、図られています。
すなわち、剰余金の配当等の局面に関する限り、300万円の最低資本金額が法定されているに等しいと言えます。
融資を受ける際の基準判断
確かに、1円の資本金しかない企業が実際に融資を受けるのは相当困難になり、資金繰りに困ることになるかもしれません。
ただし、最終的には融資の判断は、(資本金も一つの重要な判断要素の一つですが)業界における評判や実績あるいは個人的な信頼等さまざまな要素の総合判断によって融資の有無は決まってくると思われます。